国道171号線から箕面駅に向かって南北に延びる道路はいつも車で混んでいますが、その道の一本東側に、それと並行して南北に住宅街を走る道があります。あまり詳しくは書きませんが、箕面に越してきてほどなく見つけたこの道は、古い桜の木が道の両側に立ち並び、木の枝が両側から道の上を覆うようにトンネルを作っています。春になったらきっと桜の花がきれいに違いないだろうな、とワクワクしたものです。それほど人通りの多くないこの道を、春うららかな日に、そっと一人で歩いて桜の花を独り占めしてみたい。この道を通るたびに、そんなことを考えて密かににんまりとします。
そろそろ桜の開花情報がニュースを賑わすようになってきましたね。でも街中を散策していると、つくづく日本人は桜が好きなんだなぁと実感するほど、あちこちに桜の木があります。前に住んでいた豊中桜塚の桜塚墓地周辺も、隠れた桜の名所でした。夜に墓地のそばを通ると、街灯に照らし出された桜の花が続く下を歩き、まるで映画の世界に迷い込んだような幻想的な気持ちになったものです。とっても贅沢なひとときでした。
今年も昨年に続きコロナが流行する中で、密にならないように「桜の名所」と呼ばれる場所へ出かけることを控えるように呼びかけられていますね。こういう時こそ、自分だけがそっと楽しめる桜の場所を見つけてみませんか?